研究成果の概要 |
本研究は高活性なハロゲン結合触媒としてキラルビスハロニウム塩を開発し,応用することによりその評価を行うことを目的として行った。まず,目的とするキラルビスハロニウム塩としてヨウ素原子を有するキラルビスヨードニウム塩を選択し,その合成を行った。BINAM(1,1'-Binaphthyl-2,2'-diamine)を出発原料として用い,数段階の変換を行うことで目的分子の合成に成功した。得られた本塩を,従来の触媒系では立体選択性の発現が困難であった,かさ高い求核剤を用いる不斉Mannich反応に適用することで,対応する生成物を高い立体選択性(最高99% ee)で得ることができた。
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