研究課題
若手研究
芳香族アミン類の炭素-窒素結合切断を伴う官能基化反応を検討した。芳香族第一級アミンに対して炭素-窒素結合の切断を伴うボリル化反応および脱アミノ化反応が高選択的に進行することを見出した。分光測定、対照実験および量子化学計算により明らかとなったボリル化反応の反応機構に基づいて、芳香族アミン誘導体を芳香環と含窒素官能基の供給源とするアルケン類の二官能基化反応へ展開した。芳香族炭素-窒素結合の切断を伴う炭素-炭素結合形成反応の開発への可能性を見出した。
有機化学
工業的に生産され、豊富に存在する芳香族アミン類を原料とした有機反応の合成的利用価値は高い。本研究では、これまで高難度であり変換手法が限定的であった芳香族炭素-窒素結合の切断を伴う反応の開発し、芳香族アミン類を資源とする新しい分子変換技術の創出への可能性を示した。