研究課題/領域番号 |
22K14690
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三原 のぞみ 筑波大学, 数理物質系, 助教 (00867989)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 有機ケージ分子 / 金属酸化物ナノ粒子 / 金属ナノ粒子 / 自己組織化 |
研究実績の概要 |
バルク金属や金属酸化物などの無機化合物をナノメートルサイズまで微細化することで得られる無機ナノ粒子は、サイズ・形状の違いにより大きく異なる触媒活性や光学特性などの性質を示すことが知られている。特に、無機ナノ粒子の粒径を1-3 nmまで減少させると表面原子の割合が飛躍的に増加するため、この粒径範囲でサイズ・形状を精密制御した無機ナノ粒子は特異な性質を示すと期待できる。本研究では、サイズおよび幾何学構造を系統的にデザイン可能な有機ケージ分子を用いて、1-3 nmの超微小無機ナノ粒子のサイズと形状を制御して合成する方法を開拓する。令和5年度は特に、立方八面体型有機ケージ分子の内部空間における金ナノ粒子の合成、ナノ粒子合成のテンプレートとなる新規立方体型有機ケージ分子の合成およびその内部空間における錯形成反応の調査を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
金属イオンの捕捉・還元部位として働くアミンを有する新規立方八面体型ケージを合成した。このケージ分子を反応場とすることで金原子シードを介した金ナノ粒子合成が可能であることを見出し、この研究成果について論文発表を行なった。また、面にポルフィリン金属錯体を有する立方体型ケージ分子を新規に合成し、内部空間での錯形成反応が可能であることを明らかにした。以上のように、種々の幾何学構造を有する有機ケージ分子を合成し、内部空間における錯形成・ナノ粒子の形成を明らかにしていることから、本研究課題はおおむね順調に進行していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
ナノ粒子合成のテンプレートとなる様々なサイズ・形状を有する有機ケージ分子の合成を引き続き進めるとともに、内部空間におけるナノ粒子合成の検討を行う。また、得られたナノ粒子の光学特性や触媒活性を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験に必要な試薬や溶媒などをおおむね他の助成金で賄うことができたため次年度使用額が生じた。次年度は、昨年度までの未使用分と合わせた予算を物品費として使用する予定である。
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