現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
多電子的な酸化還元反応が可能な新規触媒の合成を行ったところ、従来多核化が困難であった異種金属多核構造含有ポリオキソメタレートにおいて、2つの異種金属多核構造が縮合した{MMn4Ln}Mn4{MMn4Ln} (M = Fe, Mn; Ln = Gd, Tb, Dy, Lu)や{MMn4Ce}Cen{MMn4Ce} (n = 1, 2)といった新規構造の合成に成功した。これらの構造はこれまでに報告されている異種金属多核構造含有ポリオキソメタレートの中で最大核数を有することから、これまでにない多電子的酸化還元特性が期待される。 さらにグラム陰性細菌の培養を行い回収細胞を用いた水素酸化特性評価を行ったところ、二酸化炭素存在下ギ酸が効率よく生成することが明らかとなった。ゲノム解析を行ったところ水素とギ酸の代謝に関する8つの遺伝子(3つのHyd-1,2,3、2つのFDH-H、2つのFDH-N,1つのFDH-O)を特定し、Escherichia coliの遺伝子と高い相同性があることを明らかにすることができた。
|