研究課題
若手研究
天然の分子認識機構に着想を得たケモセンサアレイは、強力なパターン学習技術との組み合わせにより豊富な化学情報を可視化するが、本センサシステムをオンサイトに展開した化学センサの開発は萌芽段階にある。本申請では、多種多様な禁止ドーピング薬同時検出用ケモセンサアレイの創製を目指して、紙基板型センサデバイスと画像分析を組み合わせたアプローチを提案する。
分析化学,分子認識化学
スポーツ大会の背景には、フェアプレイの価値観を保全するために、選手に対して大会前後のドーピング検査が義務づけられている。その方法は、選手から採取した血液または尿サンプルを信頼性の高い機器分析装置を用いて分析するものであり、その場で選手達は結果を知ることはできない。即ち、オンサイトで同時に何種類ものドーピング薬を定量的に検査する簡便なセンシングシステムが望まれる。そこで,本研究で提案する紙基板型センサの具現化によって,ドーピング薬のその場分析が達成できれば,被験者のストレスの軽減にもつながる。