本研究では、太陽電池材料として有望視されるペロブスカイト型硫化物BaZrS3におけるキャリア輸送特性を調べることを目的として、各イオンサイトに最適な合成方法を採用し、化学修飾によるp型、n型半導体化を試みた。二硫化炭素CS2を用いた酸化物前駆体の硫化によってBa2+サイトにLa3+をドーピングすることに成功し、n型半導体化を実現した。一方、硫化物原料とリン化物原料を用いた固相反応法によって、S2-サイトにP3-をドーピングすることに成功し、p型半導体化に成功した。さらに、ドーパント量を変えることでキャリア濃度を制御することにも成功した。
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