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2023 年度 実施状況報告書

ネコヘルペスウイルスの新規受容体の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K15003
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

米満 研三  国立感染症研究所, 安全管理研究センター, 研究員 (60902997)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードネコヘルペスウイルス1型 / FHV-1 / 受容体
研究実績の概要

本研究では、未だ明らかになっていないネコヘルペスウイルス(FHV-1)の受容体を同定し、機能解析することを目的とする。ネコ由来細胞の細胞膜表面を認識し、FHV-1の感染を阻害する抗体の作製に成功しており、本抗体が認識する分子を同定するために実験を行った。ネコcDNAを用いた発現クローニングについて、パンニング、ソーティングによる同定を試みたが分子の同定に至らなかったので、免疫沈降法とLC-MS/MSを用いた分子同定を試みた。いずれもネコ由来の細胞株であるCRFK細胞とFL74細胞について、磁気ビーズを用いたIPを実施した。ウエスタンブロッティングでは特異的なバンドを確認できたが、銀染色では確認できなかった。抗原量、抗体量、溶出条件等について条件検討したが銀染色での特異バンド検出には至らなかった。ウエスタンブロットでバンドが確認できた、CRFK細胞の約70kDa、FL74細胞の約50kDaの位置のゲルを切り出し、LC-MS/MSによるゲル内タンパク質同定を実施したところ、両方の検体で高いスコアを示した分子Xを同定した。この分子がFHV-1の受容体として機能している可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

目的分子の同定までは至っていないが、LC-MS/MSにより可能性のある分子の同定に成功した。

今後の研究の推進方策

免疫沈降法とLC-MS/MSによりFHV-1の受容体の可能性がある分子Xを同定した。本分子について、ネコ細胞からの遺伝子クローニングまたは遺伝子合成によりタンパク質を発現し、抗体との反応性を確認する。定量PCRの系を作製し、各種ネコ由来細胞株、ネコ臓器について遺伝子発現量の定量を行う。感受性細胞からのノックアウトによる感染性の検討を行う。以上の実験により、受容体としての機能を確認する予定である。

次年度使用額が生じた理由

年度末納品等にかかる支払いが、令和6年4月1日以降となったため。当該支出分については次年度の実支出額に計上予定であるが、令和5年度分についてはほぼ使用済みである。

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公開日: 2024-12-25  

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