• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

RNA修飾酵素による特異的なmiRNA発現制御の分子基盤解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15055
研究機関東京大学

研究代表者

八代 悠歌  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (40836483)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードmicroRNA / プロセシング / Drosha/DGCR8 / RNA修飾酵素
研究実績の概要

本研究課題では、X線結晶構造解析、クライオ電子顕微鏡による単粒子解析、生化学・細胞生物学的解析の手法をもちいて、RNA修飾酵素によりmiRNA前駆体のプロセシングが促進される際の基質認識と作用機構の分子基盤の解明に取り組む。前年度に引き続き、tRNAのシュードウリジル化酵素であるTruB1がlet-7 miRNA前駆体の核内プロセシングを促進する現象に着目し、そのメカニズムの解析に取り組んだ。2年次は、前年度に引き続き、生化学的手法を用いて、let-7 miRNA前駆体とTruB1タンパク質の相互作用解析、TruB1とDrosha/DGCR8のタンパク質間相互作用の解析をおこなった。また、異なるコンストラクトのDrosha/DGCR8リコンビナントタンパク質について、試験管内プロセシング反応をおこない、TruB1リコンビナントタンパク質の添加がプロセシング反応にもたらす効果を調べた。しかしながらリコンビナントタンパク質をもちいた試験管内反応の系では、培養細胞をもちいた先行研究により報告された、let-7 miRNAのプロセシング反応の促進やTruB1によるRNA認識を観察することができず、構造解析の手法により分子基盤を明らかにすることを目指した当初の研究計画において進捗を十分に得ることができなかった。そこで、miRNAのプロセシングに関与することが報告されている、いくつかのRNA修飾酵素についても新たに研究対象として加えた。これらのRNA修飾酵素についても、リコンビナントタンパク質の発現・精製系の確立と反応活性の評価、および基質RNAとの相互作用の解析に取り組んだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初想定していた研究計画を順調に進めることができなかったため、研究計画を変更し、あらたに複数のRNA修飾酵素を研究の対象として加えた。変更した研究計画においては、生化学的解析や構造解析のための試料の準備を進め、進捗を得ることができた。

今後の研究の推進方策

次年度は、現在解析をおこなっているRNA修飾酵素について、引き続き反応活性の評価、およびRNAとの相互作用の解析を進める。RNAおよびタンパク質の変異体を作製し、導入した変異の反応活性およびRNAとの相互作用への影響を解析することで、基質認識のメカニズムを調べる。さらに、RNA修飾酵素と標的RNAとの複合体精製をおこない、クライオ電子顕微鏡による単粒子構造解析をおこなうことで、RNA修飾酵素の作用における分子基盤の詳細を解析する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Substrate specificity of Mycobacterium tuberculosis tRNA terminal nucleotidyltransferase toxin MenT32024

    • 著者名/発表者名
      Liu Jun、Yashiro Yuka、Sakaguchi Yuriko、Suzuki Tsutomu、Tomita Kozo
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Research

      巻: Epub ahead of print ページ: gkae177

    • DOI

      10.1093/nar/gkae177

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi