研究課題/領域番号 |
22K15174
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研究機関 | 石巻専修大学 |
研究代表者 |
小林 元樹 石巻専修大学, 共創研究センター, 特別研究員 (30870167)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 深海 / 遺伝的多様性 / 水深 / DNAバーコーディング / 環形動物 |
研究実績の概要 |
海洋、とくに深海において、種の分布水深の範囲はどのようであるか、種内の遺伝的多様性が水深方向にどのように分布しているか、といった課題に取り組む多様性研究は遅れているのが現状である。本研究では、次世代シーケンサーを用いて深海性環形動物について網羅的にミトコンドリアDNAの遺伝子配列を標本と紐付けて決定し、種の分布水深の範囲および水深方向に関する種内の遺伝的多様性の分布を解明するとともに、塩基配列をデータベースに登録しDNAバーコーディングに資する情報を蓄積することを目指す。 研究1年目である2022年度は、潮間帯から簡単に得られるサンプルを活用し、次世代シーケンサーを用いて安価かつ簡便に特定の複数遺伝子領域の塩基配列を取得する手法を検討した。一部の種については、次世代シーケンサーを用いてミトコンドリアDNAの全長配列を決定し、公開データベースの登録配列と合わせて、新規のプライマーを作成する際の参照配列とした。今回検討した手法により、環形動物のみならず他の海産底生無脊椎動物も含む110個体について、ミトコンドリア遺伝子と核遺伝子の6領域2700塩基対程の塩基配列を取得した。また、深海性環形動物1科について重点的に遺伝子解析を行い、水深方向の水深分布を検討した。当該の科の複数種についてトランスクリプトーム解析を行い、得られた塩基配列の解析を進めている。なお、ミトコンドリアDNA全長配列の解析結果について、1編の論文として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
複数遺伝子領域の塩基配列を取得する方法を検討したほか、トランスクリプトーム解析にも着手した。得られた結果の一部を論文化し、順調に研究計画が進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に検討した手法により、幅広い深海環形動物サンプルから塩基配列を取得する。昨年度に取得したトランスクリプトーム解析のデータ解析を進める。また、特定の科について重点的な解析も進める計画である。得られた結果の一部について、学会発表や論文として公表する予定である。
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