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2022 年度 実施状況報告書

頭蓋3次元計測で解明する日本人の顔立ちの地理的多様性とその背景にある集団成立史

研究課題

研究課題/領域番号 22K15193
研究機関佐賀大学

研究代表者

大野 憲五  佐賀大学, 医学部, 助教 (00635568)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード現代日本人の成立史 / 頭蓋顔面の3次元形態解析 / 表面形状スキャナー
研究実績の概要

本研究の目的は、日本の近代人骨の顔面骨格形態に、日本列島集団の基層を成すと言われている縄文人的な特徴と、“渡来系”とも呼ばれる北部九州・山口地方の弥生人や古墳時代の人骨に多い特徴がどのように残っているかを解明することである。伝統的に行われている2点間距離による頭蓋計測ではなく、最新の3D表面形状スキャナーや3D形態解析技術を用いて明らかにすることにより、渡来系拡散の様子をより詳細に知る手がかりを求め、埴原の二重構造モデルの妥当性を、3D形態人類学的観点から検証することである。
今年度は本研究の核でもある顔面骨格形状データを高解像度で取得するための表面形状スキャナーの選定や骨格形状のバリエーションを解析するためのソフトウェアの検討を行い、方向性を固めた。高性能3DスキャナーについてはTranscan-Cとオペレータ用PCを購入し、代理店である日本3Dプリンター株式会社より技術的な指導を受け、佐賀大学が収蔵する頭蓋資料を用いてデータ収集トレーニングを行った。出張先での実際の運用に関する懸念もいくつか見つかり解決法を検討している。解析についてはEVAN-SOCIETY (European Virtual Anthropology Network Society)が提供するEVAN toolboxがランドマークとセミランドマークを用いた解析に最適であると考え、サンプルデータを用いた判別モデルの作成法の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

3DスキャナーとしてEinScanProHDを購入予定であったが、決定した交付金額の影響で、見直すことととなった。再検討した結果、固定式ではあるが持ち運びができ、EinScanProHDより高性能で予算内に収まるTranscan-Cの購入に至ったが、スキャナーの選定や練習に時間を要し、他大学や博物館におけるデータ収集のための出張に行くことができなかった。

今後の研究の推進方策

2023年度はデータ収集のための調査出張を重点的に行う。東北大学、国立科学博物館、東京大学への出張を予定している。

次年度使用額が生じた理由

調査出張に行くことができなかったことによって生じた額を次年度のデータ収集旅費に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 復顔への応用に向けた日本人の眼球突出量の評価2023

    • 著者名/発表者名
      大野憲五、川久保善智、竹下直美、小山宏義
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会全国学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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