本研究では、腸内微生物叢のメタゲノムデータを用いてビニング解析を実施し、細菌のドラフトゲノム(MAG: Metagenome-Assembled Genomes)を構築した。ラオスのメタゲノムデータと発展途上国由来の公開データを合わせ、発展途上国の人々の腸内由来のMAGを網羅的に収集した。さらに、先進国由来のMAGを含むデータベースと統合し、10,000以上の高品質なMAGを収集することができた。一部のメタゲノムデータに付随した経済指標情報を基に統計解析を行い、経済発展によって変動する菌株を推定できた。様々な疾患コホートにおける分布も評価した結果、複数疾患で共通して増加する菌株が確認された。
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