RyR異常は致死性筋疾患の原因となることが知られているが、治療薬はMHに対するDantroleneしか認可されていない。医療現場では、突発的なMH患者に対し、お湯で無理やり溶かし投与する。またRyR2も阻害するために、濃度によっては心筋への影響も考えられる。そういった状況を鑑みると、今回開発した水溶性向上RyR1選択的阻害剤は、よりよい治療候補化合物となりうる。また、RyR2選択的阻害剤は報告がなかったことから、強力な効果を有するTMDJ-035は治療薬候補化合物として非常に有望である。同時に、これら強力な選択的制御剤は、今後のRyRが関わる研究のツールとして広く利用することが期待できる。
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