研究課題/領域番号 |
22K15262
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
相原 希美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (60908557)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | エピトープ / 架橋質量分析 |
研究実績の概要 |
本研究では、肝臓特異的な自己免疫疾患である原発性胆汁性胆管炎(PBC)の病態メカニズムをPBCの自己抗原(AMA抗原)のエピトープから明らかにする。令和5年度は産休・育休のため研究を中断した(2023年2月3日~2024年3月31日)ため、研究実績はない。これまでに架橋質量分析法を用いたエピトープ特定法を構築することができた。復帰後からPBC患者血清を用いた既知のエピトープが構築した方法で同定できるかという観点から有用性の評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
産休・育休による中断のため少し計画よりも遅れがあったが、研究計画に沿ってある程度順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
PBC患者の血清中の免疫複合体から既知のエピトープが同定できるか確認し、構築したエピトープ特定法の有用性を評価する。その後、複数名のPBC患者で同様に行い、得られたエピトープについて患者間の共通性・多様性を調べる。さらに、特定したエピトープにどのような異常が起こっているかを質量分析装置による翻訳後修飾解析により調べる。ここでは、体内で起こりうる修飾(リン酸化、メチル化、アセチル化など)に加え、医薬品や化粧品、食品添加物、タバコ等に含まれる化合物などの環境因子にによる修飾による分子量増加を加味した修飾データベースを作製し、これらの修飾がエピトープ部分に起こっているか調べる。 次に、特定した翻訳後修飾を特異的に認識する抗体を作製し、実際にこれらの修飾が患者体内で起こっているかをELISA法により確認する。さらに、特定した異常な翻訳後修飾を起こしうる環境因子を患者背景から特定し、エピトープの異常な修飾とこれらの環境因子の暴露に相関があるか調べ、病態への関連性について評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
中断:2023年2月3日~2024年3月31日 産休・育休のため
PBC患者検体中の抗原エピトープ同定に必要な試薬・器具の購入に充てる予定。
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