ICI関連心筋炎は致死率が高く、予防薬・治療薬の開発が急務である。新規薬剤の開発には動物モデルが必須であるが、既存のモデルであるPD-1-KO-N10は短命かつ自然発症モデルのため解析可能な時期が非常に短く、新規薬剤の開発に用いることは困難であった。これに対して、心筋炎の発症率は低いが長期生存が可能な類似モデルであるPD-1-KO-N12に心筋炎誘発剤を用いることで、長命かつ適切なタイミングで心筋炎を発症するモデルを作成することができると考えられる。本研究では、PD-1-KO-N12に対して心筋炎誘発剤を用いることで、簡便かつ確実に心筋炎を発症するICI関連心筋炎の実験的発症モデルを作成する。
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