研究課題/領域番号 |
22K15412
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
木原 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (10806756)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 子宮体癌 / 未分化癌 / 脱分化癌 |
研究実績の概要 |
未分化癌・脱分化癌は子宮体癌(内膜癌)の新しい分類であり、悪性度が高く、予後が悪い腫瘍です。本研究の目的は未分化癌・脱分化癌の診断や治療の向上に有益な知見を得ることです。多くの未分化癌・脱分化癌が有するSWI/SNF複合体サブユニットの機能喪失に主に着目して、患者さんから切除された検体の解析や実験を行っていきます。2022年度は以下の内容を実施しました。 1)自治医科大学附属病院病理診断部にアーカイブされている子宮体癌手術検体をレビューし、未分化癌・脱分化癌の症例を集積しました。また、比較のために他組織型の検体も収集し、組織マイクロアレイを作製しました。 2)SWI/SNF複合体サブユニットの機能喪失との関連性が疑われる因子について、免疫組織化学を行って検討しました。 3)未分化癌・脱分化癌の遺伝子変異や遺伝子発現の検討に向けて、附属病院に保存されているホルマリン固定パラフィン包埋検体から抽出した核酸が解析に使用できるか検討しました。1例について抽出核酸を用いて次世代シーケンサーによるwhole exome swquenceを試行しました。 2022年度は解析を進めていくための準備や条件検討といったことを主体に行いました。2023年度以降は得られた結果をもとにSWI/SNF複合体サブユニットの機能喪失と関連のある因子を抽出したり、それらの診断への有用性や悪性化への関与を検討したいと考えています。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次年度以降に向けた準備を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
免疫組織化学、次世代シーケンサーによる解析、細胞実験などを行い、研究目的の達成にむけて計画を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は研究の準備や条件検討が主体であり残額が生じた。2023年度は予定していた解析を進めていく。
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