浸潤性粘液性肺腺癌を含む肺癌190例程度のエンハンサー・ゲノム転写ネットワークの包括的解析から、腺癌、扁平上皮癌、小細胞癌のように明確に異なる組織型では別のクラスターを形成することが確認された。さらに、各組織型にそれぞれ2つのクラスターの存在が明らかとなり、浸潤性粘液性肺腺癌はnon-TRU腺癌を多く含む腺癌のクラスターに含まれた。浸潤性粘液性肺腺癌のさらなる理解を目指し、さらに解析・検討をすすめる。この研究から派生して、CT画像所見と遺伝子異常、ムチン発現の統合的解析から、浸潤性粘液性肺腺癌では、結節状の形態から肺炎様の形態への段階的に進行することを裏付ける結果を報告するに至った。
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