C型肝炎ウイルス(HCV)は、肝臓内での長期的なウイルスの感染・増殖によってウイルスゲノムに遺伝子変異が蓄積することが薬剤耐性変異や治癒後の肝発癌の原因と考えられる。しかしながら、HCV持続感染系の長期的な維持は難しく、構造領域の欠損などが頻繁に起こってしまうため遺伝子変異蓄積の多様性にアプローチした研究はあまりなされていない。本研究では、HCVの細胞内複製モデルを13年に渡り継代培養し、HCVゲノムを第3世代ロングリードシークエンサで長期的な変異動態の詳細を明らかにしただけでなく、そのデータを数理モデル化した。
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