喘息は根本的な治療法のない疾患であるため、患者数が増加し続けており、年間医療費は日本国内で3,500億円にも達する。喘息などのアレルギー性疾患の病態形成に重要なeffector Th2細胞分化の過程においては、エネルギー産生に伴う酸化ストレスが細胞内に発生するため、抗酸化物質を介した酸化ストレス制御機構が活性化やアポトーシスの抑制に重要である。一方、その後のmemory Th2細胞の形成過程における酸化ストレス制御機構は依然不明なままである。本研究を通じ、memory Th2細胞の形成過程における酸化ストレス量の制御機構を解明することは、新規喘息治療法の開発に繋がると期待される。
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