クローディン-3(気道上皮細胞の細胞間接着構造タイトジャンクション構成分子)の喘息病態における役割を解明するため、クローディン-3欠損マウスを用いた卵白アルブミン誘導性喘息モデルマウスの表現型を検討した。クローディン-3欠損マウスでは野性型と比較し、卵白アルブミン投与による好酸球性炎症上昇、気道過敏性亢進、杯細胞増生が減弱した。気道上皮の分子透過性と骨髄由来樹状細胞の貪食能・活性化能には差を認めなかったが、経気道投与下の肺内樹状細胞による抗原取り込み量はクローディン-3欠損マウスで低下した。これらよりクローディン-3欠損により経気道の抗原取り込みが低下し喘息病態を改善することが明らかとなった。
|