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2023 年度 研究成果報告書

AM-RAMP2系による高内皮細静脈の機能制御と癌転移抑制法開発への展開

研究課題

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研究課題/領域番号 22K15524
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関信州大学

研究代表者

田中 愛  信州大学, 医学部, 日本学術振興会特別研究員RPD (90786401)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワードアドレノメデュリン / RAMP2 / リンパ節転移 / 高内皮細静脈 / 血管恒常性
研究成果の概要

我々は、血管作動性物質であるアドレノメデュリン(AM)とその受容体活性調節タンパクRAMP2の欠損マウスが血管異常で胎生致死となることを報告した。本研究は、誘導型血管内皮細胞特異的RAMP2欠損マウス(DI-E-RAMP2-/-)を用いた。ルイス肺癌細胞の癌転移実験において、DI-E-RAMP2-/-ではリンパ節転移が亢進した。一方で、血管内皮細胞特異的RAMP2過剰発現マウス(E-RAMP2 Tg)では、高内皮細静脈(HEV)数が増加し、リンパ球の誘導や接着に関与するケモカインや接着因子の発現が亢進し、T細胞の動員が増加した結果、DI-E-RAMP2-/-とは逆に、リンパ節転移が抑制された。

自由記述の分野

腫瘍医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アドレノメデュリン(AM)は血管拡張ペプチドとして同定されたが、それ以外にも多彩な作用を有する。様々な病態において、血中AM濃度が上昇することから、AMの臨床応用が期待されているが、AMの血中半減期は短く、慢性疾患への適応には制限がある。我々はAMの受容体活性調節タンパク:RAMPの研究を行っている。今までの検討から、AM-RAMP2系は血管発生だけでなく、血管恒常性維持に必須であり、それらの破綻が癌の血行性転移・リンパ節転移・臓器間転移を促進させる結果を見出した。現在、RAMPに結合する低分子化合物のスクリーニングを進めており、RAMP2の選択的活性化による癌転移抑制薬の開発が期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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