がん患者の尿中に排出される遊離糖鎖のうち、これまでに行われていない分子サイズの大きい糖鎖画分に焦点を当てて解析を行った。糖鎖構造はクロマトグラフィー分画と酵素・化学処理に基づいて解析した。糖鎖量比を一括して高感度かつ安定して測定するための、逆相高速液体クロマトグラフィー/質量分析 (RP-LC/MS/MS)の選択反応モニタリング (SRM)による条件の構築も行い、これにより検体間の糖鎖量の比較を行った。結果として、一部のがん患者において多分枝型の遊離N-結合型糖鎖が増加傾向を示すことが明らかになった。
|