研究課題/領域番号 |
22K15828
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
吉田 敦史 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (00597304)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 神経内分泌腫瘍 / ペプチド受容体核種療法 |
研究実績の概要 |
第62回日本核医学学会総会にて「Our Experience with Peptide Receptor Radionuclide Therapy」と題して、当院でのペプチド受容体核種療法(PRRT)の実施状況について報告を行った。PRRTはソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍を適応症として、2021年6月に保険適応となっており、まだ実施施設が少ない状況である。この報告を通じて、他の病院での実施状況や実施方法などについて情報交換を行った。 第332回日本医学放射線学会関西地方会や日本核医学技術学会近畿地方会にても報告・講演を行った。PRRTは周囲への被曝量が多く、放射線治療病室や特別な措置を講じた病室への入院が必要になる。他の病院との情報交換に加えて、今後実施する施設に対しての先例としての報告を行った。 また、各種研究会にて講演を行い、当院での実施状況やPRRTの適応について情報提供を行った。放射線治療病室や特別な措置を講じた病室を備えている施設は少なく、現在大阪府では5施設、奈良県や和歌山県では現在(2023年4月)実施可能な施設はない。神経内分泌腫瘍は希少癌であり、症例数が少ない。そのため、当院のみで研究に必要な症例を確保することは困難であるため、PRRTの実施が困難な施設に対して、当院への患者紹介を促し、研究に必要な症例を確保する必要がある。そのためにも研究会などによる広報活動は必要不可欠である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年5、6月にペプチド受容体核種療法(PRRT)で用いるルテチウム(177Lu)オキソドトレオチドの供給不良が発生した。このため、治療計画にずれが生じ、治療件数が減少した。PRRTは放射線治療病室や特別な措置を講じた病室への入院が必要なため、治療計画のずれが治療件数の減少に直接影響を及ぼしてしまう。 供給元の改善により、現在は供給状況が安定しており、今後は治療計画のずれは生じないと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、ペプチド受容体核種療法を継続的に行う。 学会や研究会などにて、他の施設との情報交換や広報も積極的に行い、患者の確保に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
ディープラーニングの研究を行うに際し、迅速な研究、繰り返す試行錯誤のためにワークステーションの購入予定であったが、現在、機器選定中である。
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