研究課題/領域番号 |
22K15837
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 幸衣 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (60880474)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 脳MRI / スポーツ / 女性医学 |
研究実績の概要 |
近年の女性アスリートの活躍に大きな期待や注目が集まる一方で、過度のトレーニングや体重制限に起因する「利用可能なエネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」を三主徴とする女性アスリート障害が問題視されている。トップアスリートには未成年者を含む若年者が多いため、その後の健康に不可逆的な影響を及ぼす危険性が高い。本研究では、女性アスリートを対象とし、脳MRIを用いて女性アスリート障害の病態解明とバイオマーカー探索を行うことを目的とする。 本研究では、大脳白質の微細構築や脳の代謝産物の評価が女性アスリート障害のバイオマーカーとなり得るという仮説を立てた。この仮説を証明する手段として、脳の灌流画像や高分解能MRIに加え、MRI拡散画像やMR spectroscopyに着目した。女性アスリート障害群・同年代の健康な女性アスリート群・摂食障害(神経性やせ症)群を対象とし、脳MRI撮像(拡散画像、MR spectroscopyを含む)・栄養摂取状況や身体活動評価・ホルモン値を含む血液検査所見・骨密度測定・体組成測定を行い群間評価する研究計画を立案し、北海道大学病院における倫理審査で承認された。 令和3年度に引き続き、研究参加者の登録と上記検査データ取得を行った。令和4年度では、女性アスリート障害症例1例・同年代の健康な女性アスリート2例・摂食障害症例4名が研究に登録され、登録数累計は女性アスリート障害症例3例・健康な女性アスリート10例・摂食障害症例4例となった。令和5年度は引き続き、新規研究参加者の登録とデータ蓄積を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在の研究参加者登録状況は、上記研究実績の概要に記載した通り、女性アスリート障害群3例・健康な女性アスリート群10例・摂食障害群4例である。本研究実施計画では、各群20例ずつの登録・データ取得を目標としており、疾患群(女性アスリート障害群、摂食障害群)の登録はやや遅れている。疾患群の登録数は、患者受診状況に左右されるためにコントロールが難しい。また、摂食障害群に関しては、本研究で行う複数検査に耐えられる程度に全身状態や精神状態がある程度安定している必要があり、新規登録がやや困難である。
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今後の研究の推進方策 |
上述の進捗状況に記載した通り、疾患群の登録数はコントロールが難しいが、引き続き新規参加者登録を継続する。また、現在取得済みのデータを用いて、計測や解析を適宜進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定と比べ、研究対象者の新規登録数が少なく、想定よりも当該年度の検査費用が少額であった。全体としての目標登録症例数に変更はないため、次年度使用額は研究対象者の検査費用として使用する。また、令和4年度は本研究の成果に関する学術集会への参加がなかったため、旅費や学会参加費として使用していない。本件に関しても次年度以降使用する。その他、データ記録用の媒体や解析ソフトウェアの購入に使用する。
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