研究実績の概要 |
各肝癌細胞株(HuH-7, HepG2, Hep3B, PLC/PRF5, HLE, HLF)を96well plateに播種後、24時間後に種々の濃度のレンバチニブを添加、72時間後にWST-8 assayを用いて細胞生存率を評価したところ、レンバチニブの用量依存性に抗腫瘍効果が認められた。 同様に、細胞播種の翌日に種々の線量のX線を照射し、120時間後に細胞生存率を評価したところ、放射線の線量依存性に抗腫瘍効果を認めた。 次いで、最も抗腫瘍効果が高かったHuH-7細胞を用いて、播種翌日にレンバチニブの投与および放射線の照射を行い、120時間後に細胞生存率を評価したところ、いずれに対しても用量(線量)依存的に抗腫瘍効果が認められた。以上の結果をもとに併用治療のCombination indexを算出したところ、レンバチニブと放射線の組み合わせにおいてCI<1.0を示し、相乗効果が確認された。 続いて、抗腫瘍効果の機序についてアポトーシス誘導の有無をフローサイトメトリー法により評価したところ、コントロール群と比較してレンバチニブ単独群及び放射線単独群ではAnnexin V 陽性細胞率が高かった。さらに、併用群では4群の中で最もAnnexin V 陽性細胞率が高く、強いアポトーシス誘導が確認された。
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