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2023 年度 実施状況報告書

miRNA制御性血管新生による大腸鋸歯状病変の高悪性度獲得機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K16003
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

夏目 まこと  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (70870137)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード大腸鋸歯状病変 / BRAF変異型大腸癌 / miRNA
研究実績の概要

近年、大腸鋸歯状病変(SSL)からの発癌経路が予後不良のBRAF変異型大腸癌に関わると注目されているが、そのメカニズムは不明である。本研究では、良性腫瘍であるSSLから活動型悪性腫瘍のBRAF変異型大腸癌への進行において、miRNAプロファイルの変化、およびそれらに制御される血管新生が深くかかわっているのではないかと考え研究をおこなっている。関連施設をふくめた多施設共同研究を実施し、1000例以上のSSLの検討において2%に癌化をきたすことがわかった。また、粘膜下層浸潤癌の頻度は0.9%と低頻度であった。
細胞実験としては、BRAF変異型大腸癌細胞株のシングルセルクローニングをおこない、活動型大腸癌細胞株と非活動型大腸癌細胞株のクローニングに成功した。今後これらの細胞株を用いてmiRNAの発現解析をおこなうとともに、miRNAの発現制御による細胞実験・動物実験を遂行していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ感染症に伴う公的機関の休止等にともない、研究補助員が欠員したため。

今後の研究の推進方策

活動型BRAF変異型大腸癌細胞株と非活動型BRAF変異型大腸癌細胞株からmiRNAを抽出し、網羅的解析をおこない、活動型への誘導するmiRNA発現群を同定する。
また、SSLおよびSSL随伴腺癌およびBRAF変異型大腸癌の腫瘍組織からmiRNAの抽出をおこない、miRNAマイクロアレイを用い、miRNA発現を網羅的に解析し、SSL関連早期大腸癌や、SSL関連進行大腸癌にて、異常発現を来すmiRNA群を抽出しSSLからの発がん経路にかかわるmiRNAの候補を同定する。さらに、浸潤癌で変化する責任miRNAを絞りこむとともに、そのなかから血管新生因子を標的とするmiRNAをデータベースを用いて複数抽出する。
候補miRNAの抽出が終了したら、それらの発現をコントロールすることにより、BRAF変異型大腸癌細胞株の挙動を解析する。

次年度使用額が生じた理由

前述のごとく、コロナウィルス感染症に伴う社会的要因により、研究に要する時間が制限され、研究補助員も欠員がでたため、研究の進捗に遅れが生じた。
今年度は大学院生がひとりはいったため、遅れをとりもどすために、腫瘍組織および大腸癌細胞株をもちいたmiRNA発現解析をスピード感をもってすすめていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Osteopontin secreted from obese adipocytes enhances angiogenesis and promotes progression of pancreatic ductal adenocarcinoma in obesity2023

    • 著者名/発表者名
      Fukusada Shigeki、Shimura Takaya、Natsume Makoto、Nishigaki Ruriko、Okuda Yusuke、Iwasaki Hiroyasu、Sugimura Naomi、Kitagawa Mika、Katano Takahito、Tanaka Mamoru、Ozeki Keiji、Kubota Eiji、Hayashi Kazuki、Kataoka Hiromi
    • 雑誌名

      Cellular Oncology

      巻: 47 ページ: 229~244

    • DOI

      10.1007/s13402-023-00865-y

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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