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2023 年度 実施状況報告書

腸脳相関における糖代謝制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K16020
研究機関神戸大学

研究代表者

木下 雅登  神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (10913113)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード腸内分泌細胞 / Gfra3 / 腸脳相関
研究実績の概要

腸脳相関に関わる腸内分泌細胞(EEC)はGfra3/Ret遺伝子を発現することが当研究室の研究データより明らかとなったことを背景で述べた。Gfra3の全身のノックアウトマウスにおいてEECのサブタイプの数が減少し、肥満・耐糖能障害を呈する。EECにおけるGfra3遺伝子が重要であることを調べるために私はGfra3のコンディショナルノックアウトマウスを作成した。Gfra3のエクソン4の上流と下流にloxPを挿入し、ゲノムシークエンスおよびサザンブロット法により目的となる遺伝子座にノックインされていることを確認した。この作成したマウスと腸上皮特異的なCreマウスを掛け合わせEEC特異的なGfra3ノックアウトマウスを調べたところEECのサブタイプが減少し、EECにおけるGfra3発現がEECの数に寄与することが明らかとなった。また高脂肪食を与えても体重や耐糖能はコントロールと有意差はなく、EECにおけるGfra3発現は体重や耐糖能には関与しないことも明らかとなった。L細胞を遺伝薬理学的に操作するDREADDマウスの作成に難渋しており現在も交配・条件検討を進めている段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

L細胞特異的にDREADDを発現するマウスの作成に難渋し、時間を要している。原因としてCRISPR/Cas9システムでノックインする遺伝子座が長いことが予想される。現在は米国のジャクソンラボラトリーから既報で使用されたDREADDマウスを購入した。またGfra3の解析についてであるが、残念ながらGfra3 cKOマウスの交配・維持は原因不明ではあるがかなり難しい現状であり、詳細な検討をするためのN確保に時間を要している。今後IVFなどを駆使してNの確保に努める。

今後の研究の推進方策

Gfra3がL細胞を含め腸内分泌細胞の維持や分化に必要不可欠な要素であることが当研究で明らかとなった。同時にGfra3が腸内分泌細胞以外でどのような役割に関わるのかも研究する必要がある。解析を進めるとともに、理化学研究所マウスクリニックとの共同研究を行う予定であり、Gfra3 cKOマウスの表現型の網羅的な解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

マウスの作成に時間を要したため研究が遅延し想定していた物品の購入準備が滞ったことが理由として挙げられる。現在、研究に使用するマウスラインが着実にそろってきているため次年度に予算を持ち越すこととなった。

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公開日: 2024-12-25  

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