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2023 年度 実施状況報告書

NASHにおけるマスト細胞由来細胞外小胞による肝臓マクロファージの機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 22K16056
研究機関日本医科大学

研究代表者

豊島 翔太  日本医科大学, 医学部, 助教 (30807954)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード非アルコール性脂肪肝炎 / マスト細胞 / マクロファージ / microRNA
研究実績の概要

非アルコール性脂肪肝炎 (Nonalcholic steatohepatitis: NASH)は, アルコール非依存性に肝臓に脂肪が蓄積し, 脂肪肝, 脂肪肝炎, 肝硬変へと病態が進行する. この病態進展には, 肝臓マクロファージが重要な役割を担う. また, アレルギー性疾患の責任細胞であるマスト細胞を欠損させたマウスを用いて, 高脂肪食負荷によるNASHモデルを誘導すると, 肝線維化の減弱および肝臓マクロファージ数の低下が報告されている.
当該年度では, ストレプトゾトシン投与および高脂肪食負荷によって, ヒトのNASHと同様のプロセスで進行するSTAMマウスを作製した. 作製したSTAMマウスの肝臓からマスト細胞を単離し, RNA-seqを行った. 前年度の検討で, microRNA155 (miR155)のはコントロールマウスの肝臓よりもSTAMマウスの肝臓の方が高発現していることを明らかにした.そこで, マスト細胞特異的にmiR155を欠損させたマウスで, STAMマウスを誘導した. その結果, Tim4陽性肝臓マクロファージの数が減少していた. さらに, 炎症性サイトカインであるIL-6も発現が増加していた. これらのことから, マスト細胞のmiR155は, 肝臓マクロファージの生存・分化に影響を及ぼしていることが示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度までは, マスト細胞特異的なmiR155欠損マウスが十分に揃わず, 解析が遅れていたが, 今年度は十分なマウスを確保できたため, 解析が可能となったため.

今後の研究の推進方策

今後は, マスト細胞特異的にEYFPを発現するマウスを作製し, 肝臓におけるマスト細胞の局在や肝臓マクロファージ以外の免疫細胞との相互作用も検討していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

前年度, マウスの作製に時間がかかり, そちらにかける経費が繰越になったため, 当該年度は予定より差が大きくなった. また, 学会の参加費も近距離であったため, 予定より少なかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] マスト細胞が遊離する細胞外小胞中miR155による肝線維化機序の解明2023

    • 著者名/発表者名
      豊島翔太
    • 雑誌名

      日本医科大学医学会雑誌

      巻: 19 ページ: -

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公開日: 2024-12-25  

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