心不全は心臓の機能低下により生活の質を著しく低下させ、最終的には死亡に至ることもある重大な疾患である。心不全の病態には心筋虚血と低酸素が重要な役割を果たすことがこれまで報告されてきた。そのため、心臓病において心臓の血管新生を誘導する治療法の可能性が模索されてきたが、一貫した結果が得られていない。本研究では、この現状を打破するため、血管新生を強力に誘導するサイトカインである血管内皮細胞増殖因子(VEGF-A)の心臓における役割を詳細に明らかにすることを目指した。研究の結果、VEGF-Aは産生される細胞によりその役割が異なる可能性が示唆された。
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