研究課題/領域番号 |
22K16135
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
藤本 敬太 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (70846691)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 心不全 / レドックス / DNP |
研究実績の概要 |
心不全の心筋組織ではミトコンドリア異常による過剰な活性酸素種(ROS)が産生され、抗酸化防御系との酸化還元(レドックス)バランスの均衡が破壊されていることが知られている。超偏極技術の一種であるin vivo DNP法は生体内で動的核偏極(DNP)を誘発することでMRIを高感度化し、レドックスDNPプローブとの併用で生体内のレドックス反応を可視化する手法であり、心筋障害に起因する活性酸素種の増加などの分子生物学的レベルでの変化を鋭敏に検出することができる可能性がある。そこで本研究では、in vivo DNP MRIを用いた心不全モデルにおける心筋障害を可視化する方法を開発し、抗癌剤に起因する心不全をはじめとする心不全の早期診断手法の確立に向けた基盤研究を行うことを目的として研究を進めている。初年度は、ドキソルビシン(DOX)誘発心不全モデルの作製を実施し、DOX投与後のマウスにおいてDNP-MRIを用いた心臓領域のレドックスイメージングを実施した。その結果、マウス心臓由来のDNP信号を取得し可視化できることが明らかとなった。また摘出した心組織からホモジネート溶液を作製し、レドックス反応の応答性を確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展している。 当初の計画通り、心不全モデルを作製し心臓におけるレドックスイメージングを実施したため。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、DOX投与マウスと正常マウスにおいて、心臓のレドックス変動を時間空間的に評価する。またミトコンドリア選択性の高いプローブについても検証し、心不全モデルての解析の解像度を上げる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
必要物品を購入した残額であり、僅少のため次年度に繰り越すこととした。 次年度以降の実験に必要な物品等の購入に充てる予定である。
|