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2022 年度 実施状況報告書

Type2/Non-type2の両指標による喘息,COPD,ACOの増悪予測検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K16198
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

鈴木 康仁  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70769596)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード喘息 / COPD / Non Type 2 / バイオマーカー
研究実績の概要

新型コロナウイルス感染症流行のため外来患者受診が減った影響もあり,2022年4月1日から2022年11月31日においては,喘息患者5名,COPD患者4名,ACO患者3名が登録されたが,この研究は2022年度以前より先行して行っており,現時点で,喘息患者43名,ACO患者31名,COPD患者27名を対象に解析を行っている.増悪する症例が少なく,増悪に関しては今回評価が出来ず,主に血清YKL-40濃度および血清NGAL濃度と臨床的パラメータの関連性について評価した.
血清YKL-40濃度に関して,COPDやACOの血清YKL-40濃度は喘息よりも有意に高値であった(p<0.05).血清YKL-40濃度は喀痰好中球割合と有意な正の相関を,%FEV1, FEV1%とは有意な負の相関を認めた(p<0.05).登録時の血清YKL-40濃度は,FEV1の経年変化(ml/year)と有意な負の相関を認めた(p<0.01).このことから,血清YKL-40濃度は好中球性気道炎症および閉塞性障害の進行を予測する指標となる可能性が示唆された.
また血清NGAL濃度については,血清YKL-40濃度よりも測定できた症例数が少なく,現時点では参考値だが,血清NGAL濃度は喘息やCOPD,ACOの各群で差を認めなかった.また血中好中球割合と有意な正の相関(P<0.01)を認めるも,喀痰好中球数割合や呼吸機能とは相関を認めなかった. 今後は,喀痰中YKL-40濃度や喀痰中NGAL濃度の測定も行い臨床所見との関係性について評価していく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2022年度は本研究の初年度にあたる.研究計画書に則り,最終的な予定症例数(喘息患者60名,COPD患者60名,ACO患者60名)を目標に当科外来通院中の患者のエントリーを行った.しかし,2022年4月から11月までの時点で,喘息患者5名,COPD患者4名,ACO患者3名のリクルートに留まった.新型コロナウイルスの感染流行に伴い,電話再診による受診があること,さらに感染予防のために喀痰誘発検査や肺機能検査を一時的に自粛しなければならず,検体採取が困難となってしまった時期があったことが要因として考えられる.

今後の研究の推進方策

引き続き新規喘息,COPD,ACO患者のリクルートを行うとともに,現状集積した症例については,その後の肺機能や臨床的増悪の有無などの前向きな検討を行っていく予定である.

次年度使用額が生じた理由

今回の予算の多くを占めるELISA用測定キットの発注量が予定より減少したこと,また新型コロナウイルス感染症流行の影響で国際学会への参加ができず,その分の学会費用(旅費)がなく,次年度使用額が発生している.ELISAキットや学会参加費の予算に充てる予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 気管支喘息,ACO,COPDにおける血清YKL-40濃度と呼吸機能経過との関連についての検討2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木康仁,斎藤純平,佐藤俊,力丸真美,福原敦朗,李智祥,佐藤理子,山田龍輝,冨田ひかる,齋藤美加子,渡邉菜摘,梅田隆志,河俣貴也,森本樹里亜, 東川隆一,佐藤佑樹,峯村浩之,二階堂雄文,金沢賢也,谷野功典,柴田陽光
    • 学会等名
      第71回日本アレルギー学会学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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