研究課題
糖尿病性腎臓病は糖尿病学、公衆衛生学における重要な課題である。進行した場合には透析導入に至ることもあり、医療面だけでなく、社会・経済面などにおいても、多大な影響を及ぼす。このため、糖尿病性腎臓病の発生・進行防止が喫緊の課題となっている。本研究では、大規模血漿メタボロミクス・バイオマーカーを用いて、糖尿病性腎臓病の層別化に有用となるメタボロミクス・バイオマーカーを明らかにする。既知の代謝因子やバイオマーカーだけでなく、メタボロミクス・バイオマーカーを加えて検討を行うことにより、メタボロミクス・バイオマーカーの糖尿病性腎臓病予防における有用性を探索する。これにより、糖尿病性腎臓病の効果的な予防方策を検討する上での、個別化したアプローチが可能となる。現在、国際学会での発表を終え、論文での発表に向けてのまとめ作業を進めつつ、結果に関連する更なる検討を進めているところである。
3: やや遅れている
COVID-19感染症の世界的な流行は、変動がみられるものの、いまだに収束しておらず、今後、再び流行が拡大する可能性についての指摘もある。このような状況に伴い、臨床医として診療業務にかける割合が増加し、研究活動に割り当てられるエフォートが低下した。付け加えて、情報収集活動に関連する学術会議等の参加・出席にも影響がでたこともあり、当初想定していた研究活動予定よりも、少々遅れが生じている。
関連する国際学会での演題発表など、一定の研究実績を挙げている。国際学会での発表実績を学術論文としてまとめ、英文学術誌への採択に向けて、引き続き推進する。合わせて、これまでに得られた結果に加えて、追加の解析・検討を行うことで、糖尿病性腎臓病を中心とした疾患群のメタボロームに関するサブタイプ別探索を推進する。
COVID-19感染症の世界的流行やこれに伴う状況の変化に伴い、研究進行に遅れが生じている面があり、次年度使用額が発生した。現在は、すでに国際学会において発表を行った研究内容を含めて、研究成果をまとめる段階にある。英文学術誌の作成・発表等の費用が必要であり、これらに本予算を充当する予定である。また、現時点までの研究結果をもとに、さらに追加の検討を進めることを計画している。研究遂行に必要となる用品等の購入や、データベースの更新等に必要となる経費としても、本予算を充当することを検討している。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 10件)
Diabetes
巻: 71 ページ: -
10.2337/db22-472-P
Cardiovascular Diabetology
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10.1186/s12933-022-01518-4
Family Practice
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