研究課題
糖尿病性腎臓病は、糖尿病学および公衆衛生学における重要な課題である。進行した場合、透析導入に至ることもあり、医療面だけでなく社会・経済面などにおいても、多大な影響を及ぼす。このため、糖尿病性腎臓病の発症・進行の防止が喫緊の課題となっている。本研究では、大規模血漿メタボロミクス・バイオマーカーを用い、糖尿病性腎臓病の層別化に有用となるメタボロミクス・バイオマーカーを明らかにする。既知の代謝因子やバイオマーカーだけでなく、メタボロミクス・バイオマーカーを加えて検討を行うことにより、メタボロミクス・バイオマーカーの糖尿病性腎臓病予防における有用性を探索する。これにより、糖尿病性腎臓病の効果的な予防方法を検討する上での、個別化したアプローチが可能となる。現在、関連する国際会議での報告を行い、論文としての投稿を行い、さらに関連の追加事項について検討を進めているところである。
3: やや遅れている
教育者・指導者としての活動、臨床医として診療業務にかける割合が増加し、研究活動に割り当てるエフォートが低下した。また、情報収集活動に関連する学術会議等の参加・出席にも影響が出たこともあり、当初想定していた研究活動予定よりも、やや遅れが生じている。
関連する国際学会での演題発表など、一定の研究実績を挙げている。国際学会での発表実績を学術論文としてまとめ、英文学術誌への採択に向けて、引き続き推進する。そして、これまでに得られた結果に加え、追加の解析・検討を行うことで、糖尿病性腎臓病を中心とした疾患群のメタボロームに関するサブタイプ別探索を推進する。
研究遂行に必要となる物品の選定作業に時間を要する関係で、次年度使用額が発生している。現在は、すでに国際学会において発表を行った研究内容を含め、研究成果をまとめ、論文投稿段階にある。研究に用いる物品の購入や、英文学術誌の作成・投稿等の費用が必要であり、これらに本予算を充当する予定である。また、現時点までの研究結果をもとに、さらに追加の検討を進めることを計画している。その他の用品等の購入や、データベースの更新等に必要となる経費としても、本予算を充当することを検討している。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件)
Diabetes
巻: 72 ページ: -
10.2337/db23-109-OR
10.2337/db23-454-P
10.2337/db23-463-P
10.2337/db23-590-P
機能性食品と管理栄養
巻: 15 ページ: 297-303