抗原刺激を受けたナイーブT細胞は、エフェクターT細胞とメモリーT細胞に分化するが、メモリーT細胞のうちレジデントメモリーT(TRM)細胞は臓器中に長く留まる。皮膚中のTRM細胞は様々な皮膚疾患の発症に関与している。一方、CD122はIL-2とIL-15受容体のβ鎖サブユニットで、TRM細胞上に発現している。我々は、皮膚中のCD8+TRM細胞へのCD122の刺激が、皮膚移植片対宿主病(GVHD)の進展に関与しているかを調べる実験を行い、皮膚中のCD8+TRM細胞が、部分的に皮膚GVHDの進展に関与しており、CD122をブロックすることが、皮膚GVHDの治療方法になり得る可能性を示した。
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