現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当科のデータベースを用いて、今回の疾患マーカーとなりうる染色体異常を有するMDS患者を検索した。その中でt(3;3)転座を有する症例に着目しMDS-iPSCの樹立を試みた。 具体的には、すでに凍結保存していた該当検体を数日間前培養したのちに、エピゾーマルベクターによるリプログラミング因子(OCT3/4, L-MYC, SOX2, KLF4, LIN28, shP53)の導入を行った。これにより複数のiPSC株を得ることに成功した。引き続いて、これらの株から腫瘍由来iPSCを同定するために、複数のiPSC株で染色体検査を実施した。その結果、t(3;3)を有するiPSC株が存在することが判明し、この株は腫瘍由来のMDS-iPSCであることが分かった。 また遺伝子変異を疾患マーカーとするために多数の患者検体を用いたサンガーシークエンスによるスクリーニングを進めている。
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