我々が独自に確立したNotch1およびNotch2を欠失したリンパ球前駆細胞株を用いた解析から、Notch2シグナルは、Tcf7などの最初期のT細胞分化における重要なNotch標的遺伝子を十分に活性化できないため、Notch1に比べT細胞分化能が非常に弱いことが明らかになった。また、Notch1欠失細胞にTcf7を導入し、さらにNotch2からのシグナルを誘導させると、T細胞分化は部分的に回復することが分かった。これらの結果から、NotchシグナルはTcf7依存的および非依存的な経路によって初期T細胞分化を制御していることが示唆された。
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