• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

Still病の単球系細胞パイロトーシスと新規バイオマーカーとしてのガスダーミンD

研究課題

研究課題/領域番号 22K16347
研究機関横浜市立大学

研究代表者

永井 秀人  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (40876017)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード成人発症Still病 / Gasdermin D / 単球系細胞
研究実績の概要

2022年度は本研究の開始年度であること,また稀少疾患を対象としている背景から実際に使用できる検体が非常に貴重であることから,研究の核となる具体的内容を慎重に決定するため,改めて既報などから情報を収集することより着手した.
本研究では着目する主な蛋白としてGasdermin Dを挙げているが,これまで成人発症Still病(AOSD)におけるGasdermin Dに関する報告は自研究における単球系細胞での挙動のみであった.従って,次なる研究としては,同様の系におけるより詳細なGasdermin D産生機序の解明が考えられた.また,AOSD患者での単球系細胞と他の白血球が産生するGasdermin D濃度の測定や比較なども検討候補とした.他の白血球に関する調査にあたっては,白血球それぞれの細胞分取を行うために当研究室では新しい実験系を立ち上げる必要があり,また,AOSDの活動期における疾患の特徴として単球系や好中球以外の白血球数は比較的少数となることから,具体的実現可能性について検討を行っている.実験系としてはそれぞれの白血球の各細胞種に分取後,おおよそ100万細胞/1000μL程度が安定的に確保できることが求められるが,これらが安定的ではないことも想定され,その場合はRNA-seq解析やできる範囲でのプロテオーム解析などの手法を用いてGasdermin Dやその関連物質の発現を解析するなど,他の手法についても検討を行っている.
2022年度での上記検討を踏まえ,2023年度に新規AOSD患者での登録や検体が得られた段階で,具体的研究を開始していく方針,体制としている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

対象が稀少疾患であることもあり,現状では本研究に使用するための新規検体が得られておらず,想定よりは進捗としてやや遅れている.

今後の研究の推進方策

患者検体が数例程度収集できた段階で,Gasdermin Dやその関連蛋白などを中心としてその発現や,他疾患との比較などをELISA法,CBA(Cytometric Beads array)法などを用いて調査することを想定している.

次年度使用額が生じた理由

2022年度において対象疾患患者検体は得られなかったことから,検体が得られた際に当該年度で使用すると考えていた研究消耗品の購入が想定していたよりも少なく,準備品など少額のみの使用となったため.
本研究での今後想定する実験計画として,細胞分取や培養,蛋白測定や場合によってはRNA-seq解析やプロテオーム解析などがあり,これらに対する使用が検討される.

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi