野生型マウスに慢性アレルギー性気道炎症を誘導した後、気道上皮細胞を単離し、Single Cell ATAC およびRNA解析に供した。その結果、アレルギー炎症後に、一部の細胞集団にRNA発現では変化がないものの、オープンクロマチン領域が誘導されていることを同定した。この炎症記憶が誘導されたと考えられる領域に関連する遺伝子を抽出し解析を行なった。その結果、気道上皮細胞に誘導されたオープンクロマチン領域には、細胞動態、刺激への応答性などに関連する遺伝子が濃縮していることが明らかとなった。炎症記憶の誘導機構、機能についての解析を進めており、今後、新規気道炎症制御法に繋がる実験を進める予定である。
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