近年、「疾患特異的マクロファージ」の概念が提唱され、マクロファージは多種多様であり、疾患発症に決定的な役割を果たす少数の亜集団が存在する可能性が指摘されている。最近では、Single-cell RNA sequencing解析の結果から、肥満による脂肪組織や肝臓での病態進行に特異的に関わるマクロファージの亜集団として、TREM2陽性マクロファージが注目されている。DAP12を高発現するマクロファージは、脂肪組織と肝臓における炎症慢性化の起点となる微小環境に集積している点がユニークであり、本研究成果は、将来的に位置情報や細胞内代謝に基づくマクロファージサブタイプの提案につながると期待される。
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