研究課題
若手研究
ストレス環境下での骨格筋における転写因子KLF15の発現増強及び筋萎縮に「脳内炎症」が関わることを明らかとした。また、ストレス性筋萎縮に視床下部-下垂体-副腎軸及び転写因子C/EBPが関与することを証明した。すなわち、ストレス下で生じた脳内炎症が、視床下部-下垂体-副腎軸を介して骨格筋のC/EBP-KLF15経路を活性化し、筋萎縮を促進することが明らかとなった。
糖尿病代謝学
疫学的研究などから、心理ストレスや抑うつとサルコペニアとの関連性は以前から指摘されてきたが、その分子メカニズムについての詳細は不明であった。本研究では、ストレス下で生じた脳内炎症が視床下部-下垂体-副腎軸を介して骨格筋のC/EBP-KLF15経路を活性化し、筋萎縮を促進することを明らかとした。また、ストレス惹起性の脳内炎症が骨格筋という遠隔臓器に与える影響について検討した点で新規性が高く、本研究で得られた知見はサルコペニアやフレイルの発症予防法の開発や治療戦略に資すると考えられる。