本研究課題では、炎症性疾患モデルや肝硬変モデルなどにおいて、免疫調整作用や組織修復作用などの効能が証明されているHMGB1ペプチドを用いて、肝移植後急性拒絶モデルにおける治療効果を検討することを目的とした。研究期間内にラット肝移植モデルに樹立した。この樹立したラット肝移植急性細胞性拒絶モデルを用いてHMGB1ペプチドの有用性を、全生存期間、生化学データ、組織像の観点で、生理食塩水投与群と比較検討したが、検討したHMGB1ペプチドの投与方法においては明らかな抗炎症作用、免疫調整能は認められなかった。
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