乳癌細胞の骨髄におけるDormancy病態の理解を目的に、骨髄微小環境を再現する乳癌細胞と間質細胞の3D共培養モデルを樹立した。3Dモデルで増殖停止状態にある乳癌細胞は老化、休止、幹細胞様などの特徴を持つ複数のクラスターから成り立つヘテロな細胞集団であった。また、乳癌細胞のみならず、間質細胞として用いた骨芽細胞、線維芽細胞も3D共培養下では複数のクラスターを形成し、それぞれ乳癌細胞の各クラスターと特徴的な相互作用を示した。次のステップとして、エストロゲン遮断やCDK4/6阻害剤などへの反応性評価を行い、晩期再発に寄与する乳癌・間質細胞集団の特定と、新たな治療アプローチの検証を試みる。
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