研究課題/領域番号 |
22K16462
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
馬場 基 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (90724980)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 放射線増感剤 / 癌 / 金ナノ粒子 / 茶カテキン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、茶カテキン(EGCG)による受容体を介した腫瘍内取込みに着目し、ドラッグデリバリーの問題を解決し金ナノ粒子(AuNPs)の数ある分子学的特性の1つである放射線増感剤として研究開発することである。申請時点から研究を進めてきた金ナノ粒子と茶カテキン(EGCG)の複合物を用いて、条件を変えて研究継続している。マウスを用いたIn Vivo実験のプロトコルについては、申請書に記載した条件を基に実験継続している。 免疫抑制マウスの左右背側にMBA-MB-231腫瘍を移植発育した状態に、尾静脈から実験化合物を投与し組織・腫瘍への金ナノ粒子の集積量を評価する実験モデルを使用している。 現在得られた結果は、茶カテキン金ナノ粒子(EGCG AuNPs)は、コントロールに投与量等を軸に行っているが、肺集積が多くみらることが多く、皮下移植マウスの腫瘍への集積が十分ではない条件化合物が散見される。そのため、新たにPEG(ポリエチレングリコール鎖で化学修飾)した金ナノ粒子を作成し、組織移行性の分布の変化(実験結果)を踏まえて、更なる化合物の調整を行っている。配合割合を変えながら化合物を作成し腫瘍への集積性を上げるために研究継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
金ナノ粒子への修飾剤の作成方法により、製剤の安定性と組織移行性に不確定で不明な点があり、更なる研究で明らかにするべき要因要素があると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
現在は、金ナノ粒子の表面修飾を茶カテキンのみとPEG修飾で製剤の安定化と腫瘍組織移行性の改善を研究している。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内学会等の参加をみあわせたこと、動物使用した実験において、より適正な匹数に変更したこと、また当初使用していた外部の有料動物実験施設から神戸大学付属の実験施設で行うようになったため経費を削減できたため。
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