研究課題
現在、原発巣切除術(乳房温存手術または乳房全摘術)を施行した ホルモン受容体陽性乳癌症例を対象に、脂質コントロール良好群と不良群に分類し、それぞれの原発巣手術標本を用いて免疫染色法を行うことで、腫瘍免疫微小環境関連蛋白の発現レベルを検証中である。我々は一方で、術前化学療法(NAC)を施行した乳癌手術症例における、NAC前後の脂質レベルおよび末梢血の免疫関連マーカーである絶対的リンパ球数(ALC)や好中球リンパ球比(NLR)の変化について検証したところ、乳癌サブタイプによってはNAC前後で脂質レベルが著明に変化し、また、脂質レベルがALCやNLR、さらにはNAC後の術後成績にも関連することを示した。上記研究結果は2023年1月2日、European Journal of Medical research(IF:4.981)に掲載された。
3: やや遅れている
重症Covid-19の治療等、日常の診療業務により研究時間が圧迫されていたことが主たる原因である。今年度はCovid19も5類に移行したこともあり、前年度より研究時間を確保できるものと考える。
今年度中に研究方法Step1である原発巣および再発巣の免疫染色を全て終え、脂質と免疫微小環境の関係を解き明かす予定である。
2022年度は一部研究結果の発表および論文投稿に主に科研費を使用しており,追加実験目的の物品購入が少なかったため次年度使用額が発生している。2023年度は元々の交付額と併せて,実験用の試薬購入に使用する予定である。その後,今年度は国際学会で発表を行う予定である。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)
European Journal of Medical Research
巻: 28(1) ページ: -
10.1186/s40001-022-00964-w.
Anticancer Res.
巻: 43(2) ページ: 603-611
10.21873/anticanres.16196.
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巻: 43(1) ページ: 247-254
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