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2022 年度 実施状況報告書

T-DXdがHER2陽性胃癌における抗腫瘍免疫応答に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K16493
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

芦澤 舞  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10791535)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードHER2陽性胃癌 / 抗体薬物複合体 / 抗腫瘍免疫応答
研究実績の概要

本研究では、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)がヒトの免疫系に及ぼす影響を明らかにするため、T-DXdが末梢血免疫細胞に及ぼす影響を多方面から解析する。本年度はHER2陽性胃癌細胞株をT-DXdで処理した際に、T細胞の腫瘍組織への遊走に関与するケモカインCXCL9/10/11の発現変化に関して解析を実施した。HER2陽性胃癌細胞株であるNCI-N87を0.0001-1 ug/mlのT-DXdで刺激したところ、48時間後にCXCL9/10/11の遺伝子発現が誘導された。この遺伝子発現上昇は、トラスツズマブで刺激した細胞においてはほとんど観察されなかったことから、DXdの関与が示唆された。そこでHER2陽性胃癌細胞株NCI-N87をDXdと同様の薬理作用を有するイリノテカンで刺激したところ、刺激後48時間においてCXCL9/10/11の高い遺伝子発現が観察された。したがってT-DXdによる癌細胞のCXCL9/10/11発現誘導作用には、DXdが関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒトの免疫細胞に対する影響の検討を予定しているがその準備にやや難航している。

今後の研究の推進方策

次年度は、T-DXdがヒトの免疫細胞に及ぼす効果に関し解析を実施する予定である。具体的には、HER2陽性胃癌細胞株と末梢血単核球との共培養系を構築し、T-DXdが免疫細胞に及ぼす影響を検討する予定である。また、患者由来の検体が採取できた際には併せて解析を実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度の研究では、申請者が所属する研究室で共通した試薬、抗体、キット、消耗品などを活用することができたため、新規の物品購入費が生じにくかった等の理由により、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The Evaluation of Neoadjuvant Chemotherapy for Locally Advanced Rectal Cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Isohata N, Endo S, Ashizawa M, Nemoto T, Nemoto D, Aizawa M, Utano K, Togashi K, Suzushino S, Soeta N, Saito T
    • 雑誌名

      Gan To Kagaku Ryoho

      巻: 49 ページ: 1399-1401

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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