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2023 年度 実施状況報告書

膵癌における上皮間葉系転換関連ライソゾームを標的とした革新的治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K16523
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

羽村 凌雅  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60894425)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード膵臓癌 / オートファジー / 上皮間葉系転換 / ライソゾーム
研究実績の概要

膵癌は間質の増生が著名であり、乏しい血流にも関わらず高度な増殖浸潤能を獲得しており、オートファジーなど血流非依存性機構から主要な細胞エネルギーであるグルコースを調達している。オートファジーは、オルガネラの新陳代謝や糖質や核酸をはじめとする生体高分子の分解を担う細胞内大規模分解系であり、細胞内栄養供給や恒常性維持に重要な役割を果たしている。癌細胞とオートファジー機構の関係性に関する多くの研究においてはオートファゴソーム形成の観点からの研究が大勢であり、オートファジーに於けるライソゾームの変化に着目した研究は今までにない。そこで、ライソソゾーム経路がオートファジー機構における最も重要な細胞内小器官分解系プロセスあることに注目し、新たな制癌効果を得られる可能性を考えた。
プレリミナリーデータにて、膵癌の進展、転移浸潤能に関与するライソゾーム酵素を制御することで抗腫瘍効果が得られることが確認された。そこで本研究では、膵癌の進展におけるオートファジー関連ライソゾーム機構における分子生物学的役割を上皮間葉系転換の視点から明らかにするものである。
また、実際の臨床サンプルを用いて膵臓癌における上皮間葉系転換とオートファジーの関連を明らかにし、腫瘍の再発転移形式との関連を同定することで膵臓癌治療戦略の新たな指標を明らかにする。本研究で明らかにされる分子生物学的機序の学術的意義およびそこから導き出される臨床学的意義は極めて大きいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在免疫染色の評価中である

今後の研究の推進方策

現在臨床サンプルを用いて膵臓癌オートファジー関連蛋白の発現と周囲の免疫細胞の存在を検索中である。今後はこれらのデータをもとに膵癌患者のデータベー
スと照らし合わせ、再発予後因子としてのオートファジーの役割について調査を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

分子生物学的解析を行わなかったため、本年度経費を次年度に繰り越した

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公開日: 2024-12-25  

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