研究課題/領域番号 |
22K16529
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桐谷 翔 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (50934048)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 質量分析計 / 膵腫瘍 / 正診率 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
本研究では、Probe Electrospray Ionization-Mass Spectrometry (PESI-MS)という新しい質量分析計および血清サンプルを用いて、膵腫瘍に対する診断精度を多角的な方面から検証する研究である。本診断体制の最大の特徴は迅速かつ少量検体で診断できる点にあり、臨床でのdemandingに応答する。昨年度に引き続き、令和5年度は膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の癌化に対する診断精度を検証した。IPMNは非常に診断の難しい膵腫瘍の1つであり、大枠の治療方針は確立してきているが、最終診断は摘出後の病理診断に大きく頼る必要があり、すなわちover treatmentおよびunder treatmentが生じうる。本診断装置による癌化の正診率は88.1%であり、実臨床に十分対応できるレベルであった。この研究結果はAnnals of Surgeryに掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年間の研究で2本の論文化しており、順調に研究が進んでいる。最終年度は膵癌の化学療法応答性についての診断精度を検証し、まとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
膵癌症例の血清検体はおおむね回収が終了している。本年度はその血清検体を質量分析計および機械学習で診断し、精度について検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、昨年度より継続使用可能であった物品費の存在により、コスト削減が可能であり、剰余分を次年度へ繰り越すことができた。次年度からは解析頻度の増加に伴い、物品費におよそ充てることが可能と考える。
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