ドナーから得られた歯肉組織由来の線維芽細胞は、CD44、CD73、CD90を発現していた。この線維芽細胞は、IFN-γがない培養環境において、HLA class Iの陽性率は99%であったが、IFN-γ存在下での培養環境において、HLA class Iの陽性は更に右側にシフトした。ドナーから得られた歯肉組織由来の線維芽細胞の50%以上、CD274陽性を示す細胞であったが、IFN-γ存在下で、その陽性率は、90%以上となった。この結果は、ドナーから得られた歯肉組織由来の線維芽細胞は、炎症環境下において、強力な免疫拒絶を受けにくい可能性があることを示唆していると考えられた。
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