研究課題/領域番号 |
22K16597
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
浜辺 宏介 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (60771730)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 動作解析 / モーションキャプチャ / 気管挿管 |
研究実績の概要 |
気管挿管は基本的な医療処置ではあるが、非熟練者と経験によって培われた技術をもつ熟練者とでは操作に違いがある。この違いを視覚化と数値化することにより、非熟練者に対する効率的な訓練、短期間での技術習得が可能になると考えている。以前の研究では、赤外線反射方式の三次元動作分析装置と視線解析装置を用いた気管挿管時動作の解析を行った。気管挿管用マネキンを用いたシミュレーション環境下におけるマッキントッシュ型喉頭鏡を用いた気管挿管時において、喉頭鏡のハンドルの長軸と実施者の体軸との角度(θ角)で表現される喉頭鏡の操作、挿管操作中の実施者の頭部の動きおよび視点の分布が熟練者と非熟練者では大きく異なることを見出した。本研究計画は、気管挿管用マネキンを用いたシミュレーション環境下ではなく、実際の臨床現場における手術室で全身麻酔のために気管挿管を受ける患者を対象とする。対象者に対し、気管挿管に熟練した医師と熟練していない医師が気管挿管した際の操作を動画として記録し解析する。解析には、動作分析ソフトであるKinovcaを使用し、動体の軌跡の数値化、角度計測を実施する。気管挿管用マネキンを用いたシミュレーション環境下と実際の臨床現場では熟練者の操作に異なる結果が得られると予想している。また、非熟練者と熟練者の差もさらに明確になると予想している。当該年度は研究計画書に沿って臨床研究を進め、データの蓄積と解析を実施している。次年度においては、当該年度と同様にデータの蓄積と解析を継続する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の臨床試験計画書が本学の生命倫理委員の審査に時間を要したため、計画が遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画通り、データの蓄積と解析を実施し、熟練者に共通する気管挿管操作の型(フォーム)を見出す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究の臨床試験計画書が本学の生命倫理委員会の審査に時間を要したため、研究計画予定より遅延している。次年度においては、研究計画書通りに消耗品費、旅費、その他を使用する予定である。
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