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2022 年度 実施状況報告書

先天性心疾患における血流解析と蛋白解析による周術期管理の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K16615
研究機関近畿大学

研究代表者

秋山 浩一  近畿大学, 医学部, 講師 (70898890)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード成人先天性心疾患 / 血流解析 / 4D flow MRI
研究実績の概要

ファロー四徴症患者の術後遠隔期における肺動脈弁狭窄・閉鎖不全の進行は右心負荷となり、症状がでてしまってからでは右室流出路再建を行っても手遅れとなることが多く、その手術適応は難しい。ファロー四徴症患者の術後遠隔期に右室流出路再建術が予定された患者15名に対し4D flow MRIによる血流解析を行い、エネルギー損失値と心係数のプロット図を描き、術前の患者において非常にエネルギー損失値が高い位置にあることが分かった。このプロット図である一定の部位にいる間に手術を行うべきであるという基準値を策定できる可能性が示唆された(2022年日本麻酔科学会で発表)。また、Fontan循環患者に11名で全身循環とFontan循環を4D flow MRIで解析し、全身循環のEF、一回拍出量、心拍出量、心係数、kinetic energy、energy loss、Fontan循環 IVC血流の流速、energy lossを測定した。それぞれ55.5 [49.7 - 62.3] %、64.4 [52.03 - 77.66] ml、4.29 [3.32- 4.88] L/min、3.3 [2.38 - 3.64] L/min/m2、10.11 [3.92 - 16.53] mW、1.81 [10.8 - 2.56] mW、2343 [1665 - 3185] ml/min、0.5 [0.3 - 0.56] mWと解析され、Fontan患者の周術期管理において4D flow MRIによる血流解析が非常に有用な可能性が示唆された。今後は基準値を策定し、手術適応などに応用できる可能性がある(2022年心臓血管麻酔学会で発表)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

臨床業務に追われて中々時間が作れない。

今後の研究の推進方策

成人先天性心疾患患者を中心に心エコーによる血流解析とIntraventricular Pressure Difference(IVPD)の解析をすすめる。IVPDの解析により、心機能の詳細な評価が可能になる。

次年度使用額が生じた理由

ソフトウェアの契約が遅れてしまったため未使用額が発生したが、準備を進めているので、次年度に使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 4D flow MRIを用いたファロー四徴症治療後遠隔期における右室流出路再置換術施行基準の検討2022

    • 著者名/発表者名
      秋山浩一、小畑友里江、平瀬由、佐藤友哉、川口理佐、佐和貞治
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第69回学術集会
  • [学会発表] Fontan循環患者における4D flow MRIでの血流解析2022

    • 著者名/発表者名
      南菜々花、北澤寛記、小畑友里江、秋山浩一
    • 学会等名
      日本心臓血管麻酔学会 第27回学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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