研究実績の概要 |
マウス病的疼痛モデルとして、坐骨神経の枝である総腓骨神経および脛骨神経を結紮するspared nerve injury(SNI)モデルを用いた。痛覚過敏誘発試験としてvon Frey試験、アセトン試験を行い、モデルが正しく作成できているかを評価した。痛覚過敏誘発試験後に、セボフルラン2-5%で全身麻酔をかけた後、心尖部穿刺よりPBSで血液を洗い出し、4%パラホルムアルデヒドでマウスを灌流固定し、脳組織を摘出した。脳を1mmのスライスに切断し、ScaleS技術を用いて脳組織透明化を行い、直近の神経活動の痕跡を表すマーカーArc(Synaptic Systems社, 156003, 1:500)を標的に蛍光免疫染色を行なった。共焦点顕微鏡(FV3000, エビデント社)を用いて3次元的な画像再構築により脳全体の神経活動を網羅的に解析した。 歯状回におけるArcを標的とした蛍光免疫染色では、sham群、SNI群いずれもArc陽性神経細胞が多く認められたが、SNI群においてArc発現が顕著であった。
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